相続手続きをしないとどうなりますか?
1 被相続人の預貯金の解約・払い戻しができない
金融機関は、口座名義人の死亡を知った場合、預貯金口座を凍結します。
預貯金口座が凍結されると、口座からお金をおろすことができなくなってしまいます。
ご家族によっては、被相続人のお金で生活費をまかなっていることもありますし、このままでは相続税を支払うこともできませんので、生活に支障がでる場合もありえます。
預貯金口座の凍結を解除するためには、相続手続きを行い、亡くなった方の預貯金口座を解約し、払い戻しをする必要があります。
2 不動産の名義を変更することができない
亡くなった方の不動産を相続し、住んだり、売却するためには、不動産の登記名義を変更する必要があります。
なお、事実上、登記名義を変更しなくともそのままご家族が住み続けることはできますが、登記名義の変更は義務付けられており、名義を変更せずに放置した場合は過料による制裁も定められています。
不動産の登記名義を変更するためには、遺産分割協議書を作成する必要があります。
遺産分割協議書を作成するためには、相続人の調査、相続財産の調査などを行い、相続手続きを進めなければなりません。
ですので、相続手続きを進めないと、不動産の登記名義を変更することができず、相続人はその後の手続きを進めることができなくなってしまいます。
また、不動産の名義を変更しないまま、不動産が孫の代やさらにその下の代へと引き継がれてしまうと、更に手続きが複雑化します。
孫やその下の代へ不動産の登記名義を変更するためには、それまでに生じたすべての相続に関する遺産分割協議を行う必要があります。
時には、関係する30人以上もの相続人すべてから同意を取り付ける必要に迫られる場合もありますので、手間暇が非常にかかることになります。
3 相続税申告ができない
相続税申告を行うためにも、相続人の調査、相続財産の調査などを行ったうえで、遺産分割協議を終えていることが前提となっています。
そのため、相続手続きを進めなければ、亡くなった日の翌日から10か月以内という申告期限内に相続税申告を行うことができず、場合によっては無申告加算税や延滞税を課されることになりかねません。
なお、遺言書がある場合は、遺産分割協議を終えていなくとも相続税申告を行うことができます。
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